ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

新幹線の売り子

2007年5月6日

新幹線がいつからこうなったか知らない。これまでの経験では売り子はつり銭も用意していたし、品物を先に渡して代金を受取っていたのに。

売り子が近くに来たのでお茶を注文したら、お茶はあるけど、150円ちょうどありますか、と聞く。幸い150円の小銭があったので、「ある」と言ったら、手を出すではないか。一瞬キョトンとして「お茶は今ないの」と聞いたら、あると言いながら先に代金を寄こせと手を出したままである。

それで150円を渡したら銭をポケットへ納めてから、ペットボトル1瓶をわたしに渡してくれた。いつからこう順序が逆になってしまったのだろう。これではまるで中国と同じではないか。

中国では高額の設備を買うとき、先に金を払わないと売ってくれない。なぜかというと、設備を渡しても金を払ってくれないと困るので、つまり、信用できないので、だから、先に金を払ってくれれば売ってやるというのだ。

注文生産の設備は注文時に全体の50%を払ったら製造を開始し、完成して設備を出荷するときに残りの50%を払ったら輸送してくれる、というところもある。つまり100%支払い後でないと設備が手元に届かない。

買う方にしてみれば、金を渡したのに設備を作らないでドロンされる心配があるのだけれど、製造メーカーは決してそんなことはしませんと言うが、お互い信用できないのだったら「俺はあんたを信用しないけど、あんたは俺を信用しろ」と言うのは随分虫のいい話ではある。

たかが150円で、先に金をくれれば物を渡してやるという方式は、この売り子は買い手が信用できないような何か苦い経験でもあるのだろうか。

JRの体質が大きく変わっているような印象を受けた。あるいは日本全体が変わりつつある前兆か。