ふいちゃんの中国日記

文化編/感覚が違う?

泥縄式

2007年5月19日

「泥縄式」はわたし達の世代では常套句であるが、今の日本の若い世代ではどうであろうか。泥棒を捕まえてから縛る縄を編む。つまり、泥棒を捕まえに行くには縛る縄を持って行かなければ意味がない。準備不足の意。

残念なことだがわたしの勤める工場ではこのようなことがしょっちゅう発生する。例えば、注文が来たので生産をしようといたら、原材料がありません、と報告してくる。なくなって知るような管理なら子供でもできるではないか、と言っても、ではどう管理しようかという意見は出てこない。

白板にそういうのを日本語では「泥縄式」と言うと解説して、先手管理の重要さを教育する。するとすかさず、中国語では「上戦場、不拿槍、找死」と言いますと返ってくる。直接の意味は「戦場へ行くのに鉄砲を持って行かないのは死を求めに行くようなものだ。」

どうやら、同じ意味と解釈してよさそう。しかし、知識として知っていることと実践できるということはほとんど関係なさそうで、同じような準備不足を相変わらず繰り返している。いろいろなところで文化の違い、感性の違いにより発生する問題をどう乗越えていくか、海外工場のつらいところである。

【註】
上戦場、不拿槍、找死 shang zhanchang buna qiang zhaosi
   シャン ジャンチャーン ブウナア チアン ジャーオスウ