ふいちゃんの中国日記

仕事編

殺鶏給猴子看

2007年7月19日

これは諺で、“ニワトリを殺してサルに見せてやる”、“ある人を罰して他の見せしめにする”の意味である。また、“殺鶏嚇猴(ニワトリを殺してサルを驚かす)”ともいう。

最近ある日の10時ころ、わたしは受付守衛室で守衛員たち4人がトランプをしているのをたまたま目撃してしまった。これは一体どういうことなのだと思った。守衛室はお客様が工場を訪問したときに最初に応対する場所である。

お客様はあらかじめ予約して来る場合もあれば、突然来る場合もある。いずれにしろお客様が受付しようとしたとき、トランプに興じている受付守衛など言語道断である。いろいろな会社を訪問するが見たこともない光景である。

すぐに管理管轄しているグループの某部責任者に厳重に処分しろとクレームをつけた。ところがトランプをしていた4人のうちの2人はわたしが直接管理している工場の運転手だったので話が少しややこしくなってきた。

結局、2人の守衛は管轄部門が、2人の運転手はわたしの方で処分を決定することになった。結論は2人の守衛は解雇と罰金(50元)、運転手は罰金(給料の半額)と半年間の観察処分となった。これはかなり重い処分である。

“殺鶏給猴子看”になったのである。この処分結果は当然、たまたま夜番勤務だった残った2人の守衛と新らしく来た2人の守衛にも知らされているはずで、また運転手も処分の重さが充分に理解できているはずである。

守衛の管理規定に“勤務中に受付守衛室でトランプをしてはいけない”という文言を加えなければならないなど、いかにも“何でもあり”の中国ならではの話ともいえる。

【註】
殺鶏給猴子看 shaji gei houzi kan シャージー ゲイ ホウズ カン
殺鶏嚇猴 shaji he hou シャージー ホー ホウ