ふいちゃんの中国日記

社会編/現実

農業は職業ではない?

2007年9月26日

採用の面接試験をしていると中国のいろいろな事情が垣間見えてくることがある。吉林省のある技術学校の卒業生が数人採用試験を受けにきた。

本人たちの説明によると、これらの卒業生たちはいずれも親が貧しくて、国家が家族の生活費の半分を補助しているのだという。そして技術学校の学費も免除されているというのだ。だから、ある程度学力が一定レベル以上の生徒が選ばれているのだという。

しかし、これらの卒業生をみる限り、特別痩せているわけでもなく、成長過程で栄養上格別の問題があった形跡は残されていない。彼らや彼女たちの履歴書に共通しているのは両親がいずれも「無職」と書かれていることである。しかも親の年齢はみな40歳代〜50歳代である。

収入がないのかなと不思議に思って質問すると、なんのことはない、親はみな農業に従事していることがわかる。農業はりっぱな職業ではないかと言ってみても、当人達にとっては農業は職業ではないようなのだ。

そうなると中国人の80%を占めると言われる農業人口はみな無職ということになってしまうではないか。