ふいちゃんの中国日記

生活編/健康

抗病毒口服液

2005年12月11日

 「病毒」という字をみるとなにか恐ろしいイメージが涌くが、これは「ウイルス」のことで、コンピューターのウイルスもこの「病毒」を用いる。「抗病毒口服液」はわかり易くいえば「ウイルスに抵抗する口で飲む液体」のこと、あっさりいえば「風邪薬」。
 大連にきてから10日ほどして風邪をひいてしまった。この夏風邪は容易には治らず、日本からもってきた抗生物質や普通の風邪薬、さらにはカラオケお嬢さんに教えてもらった、テレビでも宣伝している「感康」などを服用したがそれなりの効果はあるものの完治しなかった。やがて熱はなくなったが咳が止まらない。普段はでないが何かを話しだそうとすると必ず咳がでる。どうやら気管支炎で声帯のところがやられているようだと見当をつけた。
 それで元看護婦という中国人の友人に聞いてみると「白葡萄球菌片=別名:白葡菌止咳片」がいいという。さっそく試したが、余り効果がなくその後、「阿奇黴素分散片」、「咽立爽口含滴丸」と紹介されたけれど、どれも効果は今一であった。最後にあたったのがこれである。
 この「抗病毒口服液」はストローで飲む。10cc入りの茶色のビンに密封された蓋の中央部にブスッと差し込んで飲む。値段は1箱10本入りで5元(約70円)。もともと苦いか何かで飲みにくい薬なのに違いない。ものすごく甘くしてあって、これを飲むと口直しにお茶を2〜3杯飲まないと収まらないほどである。漢方薬なので副作用の心配はなく、ウイルス全般に効くのだという。結局、これと日本の「龍角散」との併用が効いた。日本にいたころから風邪の最後はいつも龍角散で仕上がっていたのだが同じパターンになった。
 ほとんど症状はなくなったもののときおりまだ咳は残っていた。そして10月成都へ入ったとたんに咳がぴたっと止まり、喉の気分がいままでと全く違う。そこでこれは風邪だとばかり思っていたのだが、実際はアレルギーが原因ではないかと思い当たった。休暇が終って大連へ戻り、工場の事務所で仕事をするようになると2〜3日目でまた咳が出だした。やはりまちがいない、これはアレルギーが原因だと素人判断で結論をだした。再び「抗病毒口服液」と「龍角散」を併用し、今度は1週間ほどで完治した。
 その後、何かのどがおかしいなと思ったり、身近に風邪をひいた人がでたりすると近くの薬局へ行ってこの「抗病毒口服液」を買ってくる。この薬は安いうえに効果もあり、庶民向きの風邪薬としてお奨めである。