ふいちゃんの中国日記

社会編/経済

中国の物価高

2008年3月22日

休日ときどき、市内へ遊びに行く。昼間、行くときは軽軌電車で行く。料金は4元である。ところが帰りは暗くなっていることもあって安全のためと面倒くささの理由でタクシーを利用することが多い。

一年前、市内→開発区の白タク料金は60元であった。60元という料金は大変便利で、二人でも三人でも四人でもぴったし割り切れる。ところが最近はこれが80元にあがっている。三人のときはぴったしに割り切れないという問題もさることながら、30%以上も値上がりしたということが問題なのだ。

鶏肉、豚肉、豆腐、野菜等々大幅値上がりの例はたくさんある。こうしてみると、中国はすでに完全にインフレの時代に突入しているという認識でいいのではないか。世界中、第二次大戦後あらゆる国家が借金の負担を軽減するためインフレ政策を採って来たという話を聞くが、中国とて例外ではないということであろう。

かつての日本がたどってきた道と似たような過程をいまの中国が通っている。物価があがって生活が苦しくなったというので、最低賃金の引き上げがが政府主導で決められている。

2006年は大連ではいきなり30%上がった。もともとは40%上昇の数値であったが施行日直前になっていつの間にか30%に下がっていた。2007年暮れには7.7%であったが、最長2年に一回は最低賃金の見直しが決められているので、これから中国の最低賃金は物価上昇の後追い型で次第に上がっていくであろう。

先読みの早い企業ではすでに中国から脱出し、ベトナムなどへ工場を移している。ベトナム進出に伴って一緒に行ってくれる関連日系企業には注文を優先的に出すと公表している大手日系企業さえ出ているのである。

いまのペースで物価と最低賃金が上がっていくと大連の日系企業にもさまざまな影響がでてくるであろう。最悪のパターンは開発工業区の空洞化であるが、そうなると開発工業区の雇用力が落ち、舵取りを誤ると大連市の経済発展にも大きな影響がでてくる危険性がある。