ふいちゃんの中国日記

生活編/大連カラオケ事情

クスクスママ

2008年5月14日

大連開発区にある大型クラブと言えば京東、百度、Only Youの3店であろうか。京東とOnly Youは日本資本のようであるが総経理、ママ、チーママ、助理、お嬢さんは全て中国人で、実際に日本人が表にでてくることはないようだ。

Only Youのママはクスクスママと言われている。なぜかというとクスクス笑うからだという説明をお嬢さんから聞いたことがある。しかし、このクスクスママがクスクス笑うのはまだお目にかかったことがない。

謂れは違うのではないかと思われる。なぜなら、このクスクスママの名前は「くすのきくすのき」だからだ。漢字で書くと「楠楠」で、発音はnan nan(ナンナン)である。この名前を日本式に発音すると「クスクス」とも言えるので、どうもここから来ているのではないかと思っている。

クスクスママは冗談をよく言う。店に直径15cm、高さ90cmほどのプラスチッケ製の円筒があって、水と魚が入っていて下から泡がいつも吹き出ている。そのため、水は複雑に対流しており、魚が上下左右に泳いでいるように見える。しかもこの魚はとき折り尻尾を動かすのだ。

クスクスママが挨拶にやってきたときに、この魚は本物かどうか聞いてみたら「本物」と答えるから本当に本物だと思っていたのだ。カラオケお嬢さんがニセモノと教えてくれたのでじっと見ているとやはりニセモノだった。だが、よくできている。

そしてあるときはわたしの横に座って「私、本当は男なの」とつぶやくのだ。だが、身体つきは完全に女である。騙されはしないぞ。と思うのだが、気になるのは声が少し野太いのだ。それ以来、わたしはあることに気がついた。

「楠楠」というのは本当は「男男」かも知れないなと。発音はnan nan(ナンナン)で同じである。「男男」にするといかにも「わたし男です」になってしまうから、同じ発音の「楠楠」を当てたのではないか。「楠楠」は女らしい名前である。だが、そちらの方には趣味はないから男であっては困るのだ。