ふいちゃんの中国日記

生活編/健康

貼膏

2008年5月23日

これは「サロンパス」のことで、「貼」は日本語と同じ。「膏」は絆創膏や軟膏の「膏」である。中国語では「膏」は4つの意味が挙げられている。(小学館:日中辞典)
    ?脂肪:油
    ?ばねばしたのり状のもの
    ?肉の脂身
    ?肥沃である
ここは?である。「練り歯磨き」の中国語は「牙膏 ya2gao1 ヤーガオ」であるが、これも同じ用法で、「牙 ya2 ヤア 口」用の「ねばねばしたのり状のもの」は即ち「練り歯磨き」のことである。

「貼膏」は貼り用の「ねばねばしたのり状のもの」で、日本語でいうと商品名で恐縮だが、「サロンパス」となる。この写真の「貼膏」は日本の「サロンパス」のように貼った後で“すうすう”するところが全くない。この“すうすう”があると素人目にはいかにも効いているような感じを受けるのだが、ひょっとしたらこの“すうすう”はたいした効能はなく、使用者に“いかにも効いている”という錯覚を与えるまやかし的要素が強いのかも知れない。

写真の「紅薬貼膏」は“すうすう”はないが、よく効くのである。大きさは「サロンパス」4枚分が1枚になっている。考えようによってはこのほうがいいときがある。使いたい大きさに自分でコントロールできるからだ。1枚のプラスチックフィルムの両側に貼られていて合計4枚(サロンパスの16枚分)が2.8元(約42円、サロンパス枚分は2.6円)である。

もう一つの特徴は粘着力がものすごく強いことだ。プラスチックフィルムから剥がすときも「サロンパス」の比ではなくものすごい力を要する。身体に貼っても同様に粘着力が強く、剥がすときに皮膚を傷めることはないのかなと心配していたのであったが、実際にはそのようなことはない。

もう一つの特徴は皮膚にカブレが起きないことである。「サロンパス」の類は一晩貼っておくだけでわたしの場合はカブレができるのだが、この「紅薬貼膏」は毎日交換しながら10日間連続で貼ってもカブレが生じない(説明書の標準の貼る時間は1〜2日になっている)。

まったくいいことづくしなのである。こんなによく効いて、値段も安くかつ皮膚にやさしい“貼膏”である。

【註】
紅薬 hongyao ホンヤオ 赤い薬(商品名の一部、色が赤色からきていると思われる)。
貼膏 tiegao ティエーガオ 貼る“サロンパス“商品名とも受取れる。