ふいちゃんの中国日記

仕事編

秘密は女から漏れる

2008年6月26日

古今東西、秘密が女から漏れる例は枚挙にいとまがないようだ。脇が甘いといえば甘いということになるのだが、世の中、男と女で構成されているのだから仕方ないといえば仕方ないことなのかもしれない。

週末、一人であるカラオケクラブへ行ったとき、わたしが日本の某客先のAさんを招待するとき、Aさんがいつも指名していたJお嬢さんとぱったり出会った。このJさんは、じつは中国の美人の条件として?目が大きい?鼻が高い?口が小さい、というところを「口が臭い」と言い間違ったお嬢さんである。

1年ぶりに会ったのだが、美人の3条件の話しをしたら、本人も覚えていて多いに盛り上がった。話しの中でJさんが「春節の前にAさんから電話があって2回会った」というのである。一度目は1月、二度目は2月という。

Aさんが今年1月〜2月にかけて大連へ2回来ていたことがわかった。ところがAさんはわたしの勤める工場には今年は1回も来ていないのである。つまり、当社とは別のところへ来ていたということになる。

日本のこの客先が大連で当社以外の会社と関係があるという話しはこちらには伝わっていないことから察して、当社に知られると具合が悪いと判断しているようだ。当社と関係ない製品であればこちらに知られても一向に構わないはずである。ということは第二ベンダーが近くに存在している可能性になる。

そう言えば、最近その客先の言動が以前と大きく変ってきた。今思えば、そのはしりは昨年の秋から冬にかけて始まっている。思い当たる節がいくつも出てきた。これまで奇妙に感じていた約10項目の事柄が2社生産であればきれいに説明できることがわかった。つまり帰納的にわたしたちは某客先はすでに大連地区で2社生産を始めていると結論付けることになった。

供給安定化および価格競争化のために2社生産することは全く正常なことで、こちらがとやかくいう筋合いではない。しかし、「保密」であればあるほどこちらも情況把握しておく必要があるのだ。客先の面子を重んじてこちらも知らないふりをしておくことにしよう。Jお嬢さんには一度お礼にご馳走をしなければなるまい。

【註】
保密 bao3 mi4 バーオ ミー 秘密にする