ふいちゃんの中国日記

文化編/行事

鞭炮

2006年1月3日

 どれも日本の字だけどこのような組合せの日本語があるかどうか知識がない。“鞭炮”は爆竹のことで、なぜ中国語と日本語で標記がまったく違うのかはわからない。大連では“鞭炮”は普段でもよく見かける光景であるが、めでたいときにもこれを威勢よく鳴らしている。日本でいう上棟式のときにもこれをやっている。そのほか、ホテルの前だったり、デパートの前だったりといろいろである。とくにデパートの前では日曜日によくやっている。こういうのをみると客寄せのためのイベントといった印象さえ受ける。爆竹を鳴らすのは自分の関係するテリトリーから悪霊を追い出すためと聞いている。
 大都市では危険なので禁止されていると聞くが大連ではおかまいなしといった感じである。年末の31日夜10時ころ、突如金馬路方面が明るくなった。と同時にものすごい爆竹の音である。爆竹というより爆弾が破裂しているかのような轟音で、対面のアパートの部屋越しに金馬路側が透いてみえる。カーテンのある部屋も部屋全体が明るくなっており、とにかく金馬路でものすごく大量の爆竹が鳴らされていることがカーテン越しの閃光からも伺いしれる。
 やがて金馬路で花火が始まった。本格的な花火で、こんな街中で花火を打ち上げるなど信じられないことだが実際に100発以上の花火があがった。まだ燃えきらない花火のカスが空から落ちてくる。約20分間、爆竹の音と煙と花火が演出された。年末なのだなといった感じである。
 中国ではこの爆竹は有名で、特に春節のときは盛大にやられていたそうだ。この爆竹で毎年失明したり火災が発生したりの事故が各地で多発したので10年以上も前に政府が禁止令を出したと聞いている。とくに都市では厳禁と聞いていた。
 元旦はあちこちで小刻みに爆竹の音が聞こえたが、1〜2分で終る程度の小規模のものばかりだった。やはり中国は春節がお正月なのだ。きっと春節は爆竹が盛大に鳴らされるのではないかと思う。

 【註】
   鞭炮 bianpao ビエンパオ 爆竹