ふいちゃんの中国日記

仕事編

三ケ臭皮匠頂上一ケ諸葛亮

2008年9月19日

人間一人で考えるとなかなかいい案や方策が浮かんで来ないものである。ところが2人や3人で話しているといろいろな経験、ものの考え方などに違いがあるので人の話しを発展させる“連想”という作用効果が生じてくる。

実際、わたしの経験でいうとこういう作用効果はよくあるので、これはと見込んだ中国人スタッフにはいろいろなことを話しかけて意見を聞くことにしている。つい、最近も自分一人ではいいい案がでて来なかったのだが、ある中国人スタッフと意見交換していたら、非常にいい方策が提案されてそれを採用したことがある。

そのとき、「やはり一人より何人かで考えるほうがいい方策が出てくるね」と言ったら、その中国人スタッフが「中国ではそういうときに“三ケ臭皮匠頂上一ケ諸葛亮”と言います」と言ったのである。

皮匠(pi2 jiang・ ピイ ジアン)は(旧)皮なめし職人。臭(chou4 チョウ)はいろいろな意味があるがここでは“よくない、下手である”がよさそうだ。もちろん“臭い”という意味もある。皮なめし作業は非常に匂いが臭いので一種の掛詞と解釈していいと思う。

頂上(ding3 shang4 ディーン シャン)は“〜の上にある”と解釈できる。“諸葛亮(Zhe1 ge3 Liang4 ジュー ガーア リアン)は日本でも三国志で有名な蜀の国の政治家諸葛孔明で、”知慧者、機知に富んだ人“の代表者として使われている。(小学館:日中辞典)

直接の意味としては“馬鹿も3人集まると諸葛孔明のような賢者にも勝る”ということになろう。日本にもいい言葉がある。「3人寄れば文殊の知恵」。