ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

求助電話

2006年1月9日

 中国の高速道路網が大連の近傍でも各地へ延びている。12月30日、前日の雪がまだ残っている高速道路を北東方向にある“庄河”へ向かった。このちょっと先は北朝鮮との国境にある“丹東”である。明るいうちに戻れるようにと朝7時35分に出発し、雪の状況がわからないまま、たぶん大丈夫だろうということで高速道路に入った。高速道路に上ってから30分くらいはまだ雪がけっこう残っておりスピードがあまり出せなかったが、そこを過ぎると追い越し車線はまだ雪が一部残っているものの、走行車線は全く雪がなく通常の走行が可能だった。3時間はかかるだろうという予測が2時間10分で目的地へ着くことができた。
 “庄河”は海のそばにあり、開発工業区や港もできて新興の工業団地として発展しつつある。ただ、港の規模はまだ小さく、輸出港としては天然の良港として知られる大連港が利用されているとのこと。現在ここには日本企業は2社進出している。
 “庄河”は天気のいい日が多いところだという。この日も快晴で青空が広がっていた。大連より北にあるから雪が多くて冬は天気が悪いのかと思っていたが逆だった。高速道路上の雪も30分も走るとほとんどなくなっていたのもこの天気のよさと関係があるのであろう。
 高速道路を走っているとほとんど等間隔だろうと思われる距離で“求助電話”の表示板が頻繁に目に入ってくる。“助けを求める電話”となり、日本人ならだれでも意味がわかるのではないだろうか。日本でいう“非常電話”で、使い方は同じ。中国の高速道路は本線に出入りする取付け道路が短いので、加速が十分にできないまま本線に合流するようになるところを除けば、ほぼ日本の高速道路と同じ感覚である。車の量がまだ少ないので十分な加速ができていない状態で本線に合流しても、いままでのところ危険を感じたことはない。  ETCはまだ設置されていないようだ。日本と違うところは料金所の手前には必ず高さ8cm幅15cmほどのかまぼこ型の小突堤があることで、スピードを出したままこの小突堤に乗り上げると衝撃が大きいので自然に速度を落として料金所に入るようになっている。 
 天気がよかったせいもあり、帰りは雪の影響を受けることもなく運転手は時速130〜140kmで飛ばした。1時間15分で工場へ着くことができ、明るいうちどころかちょうど12時に一仕事を終えて工場へ戻った。事務所の人々は夕方に戻るとばかり思っていたようで、われわれを見てみなきょとんとした表情をしていた。

 【註】
   求助電話 qiuzhu dianhua チユウジユウ ディンファ 非常電話