ふいちゃんの中国日記

仕事編

戸締役

2008年10月17日

“取締役”と“戸締役”とは字で書くと違いがはっきりしているが、口で、特に早口で言うと非常に似ている。社長という名のつく人は五万といるようだが、小規模会社の社長はなんでもこなさなければならない。俗に言う“社長業からトイレ掃除まで”やっている人は結構いる。トイレ掃除の専用の人を雇う余裕がないからである。

仕事柄、従業員が帰った後、一番最後に事務所を出ることがけっこうある。そういうときにこれが発生する。窓が閉まっていないのだ。大体、朝来ると今の季節、窓を開ける。ところが帰るときは窓を閉めないのである。

周囲をサッと見ただけで、窓が閉まっていないことはすぐ判る。夕方、退社時間になると自分の机の上を片付けてサッサと帰ってしまうのだ。つまり、戸締りに気がないのである。そういうときは止むを得ず、わたしが戸締りをすることになる。つまり、戸締役になるのである。

翌日、昨夕開けたままの窓の状態の写真を見せながら、また窓が開いたままだったと管理責任者へクレームをつけることになる。「一応、取締役という肩書きをいただいているが、わたしをいつまでも戸締役にしないようにと。」