ふいちゃんの中国日記

仕事編

出尓反尓(言行不一致)

2008年11月7日

最近、おかしなことがたびたび出現する。日本から大連へ来たある人が大連で言った言葉と、日本へ帰ってから言う言葉との内容が全く違っているとか、あるいは、大連では言ってもいないことをまるで言ってあるかのように言うとか、である。

中国人の考え方は論理思考型である。一方、日本人の考え方は情緒思考型と言っていいだろう。かつて、消費税が施行されたときに「ダメなものは絶対ダメ。」と言って総選挙を戦い、日本人の情緒へ訴えた政党がいたが、あれは典型的な情緒型訴えであろう。

中国人と仕事をするときはこの情緒型は通用しないと思ったほうがいい。中国人を説得するときは論理的に説明すればそうむずかしいことではない。しかし、話すほうに論理思考できる能力が欠けているとこれは大変むずかしい問題となる。

(以下:小学館日中辞典)「出尓反尓」は(成語)移り気である(こと);言行が一致しない(こと)。(参考)もとは「なんじにいずるものはなんじに返る」、すなわち自分の行為から生まれた結果は自分で責任を負うという意味だったが、現在は自分が言った言葉を自分で取り消す意味に用いる。

じつは中国人がもっとも嫌うタイプの人間というのは、こういう「出尓反尓」の人間である。わたしの周囲の中国人たちが口々にそう言う。とくに言葉が通じない外国人と接触するときは「誠意」をもって接することが必要であろう。